販売チャネル自体が双方向性

2011.06.06

サイバー世界はというと、もともと販売チャネル自体が双方向性という特性を持っているためか、顧客や一般消費者が比較的気軽に企業に向けて個人の意見やコメントを送信する傾向が強いといえます。このような、自然と顧客の反応が集まる環境は一見、モニタリング活動上プラスのように見えますが、必ずしもそうではありません。というのも、顧客からのさまざまな発信はかなり大量に、そして高頻度で企業に飛びこんで来るケースが多く、企業サイドではその対応に追われるといった状態に陥りかねないからです。全ての顧客の要望やクレームにきちっと対応していくことこそ企業姿勢のあり方としては理想でしょうが、実際の事業活動においてそれを実現していくことは大変困難であり、膨大なコストのかかることです。現実的な方向性としては、企業にとっての緊急度をベースに対応の仕方に優先順位をつけるべきでしょう。当然のことながら、優先順位づけにあたってはブランドのモニタリング目標が明確になっていることが極めて重要になってきます。もう少し具体的にいうと、企業としてブランドを通じて顧客に何を約束し、何をブランドの基本思想として掲げるのか、ということに照らして企業として優先的に守らなければならない訴求ポイントを見極めることが出発点となります。これらの訴求ポイントが明らかになれば、自ずとそれに関連の深い顧客からのクレームや意見はそのブランドにとって重要度が高いものに位置づけることになります。加えて、そのブランドにとっての戦略顧客を明らかにすることで、ブランド価値の維持・向上を図っていくうえで重要性の高い顧客グループからのクレームや意見を優先的に取り上げることも必要になります。実際の運営上は、クレームや意見の内容が、問い合わせや質問なのか、クレームや不満なのか、あるいは新たな要望なのかをまずはきちっと見極めて分類し、その内容の種類ごとに対応体制を設置することになりますが、対応担当者全員が明確にブランドの精神を理解したうえで対応にあたることを担保するような仕組みづくりもあわせて重要です。